感覚文法

「会…的」と「要…了」の違いについて

街

『会…的』と『要…了』の文章は似ている

問題は『的』と『要了』で作られる文章は似ているという問題があります。中国人の感覚としては別物なのですが日本人としては完全な別物として区別がつきにくいということです。

一言で言うと、
会‥的の場合は意思もしくは強い可能性。
要…了の場合は漠然とそれが未来に起きるという意味で使われます。

その辺りを詳しく説明します。以下の文から見ていきましょう。

会‥的の例文

今天会下雨的,出门记得带雨伞。
(Jīntiān huì xià yǔ de, chūmén jìdé dài yǔsǎn.)
今日は雨が降るから、傘を持って行ってね。

要‥了の例文

要下雨了,快把衣服收进来。
(Yào xià yǔle, kuài bǎ yīfú shōu jìnlái.)
もう雨が降るから、早く洗濯物を取り込んで。

上記それぞれの例文の日本語部分を読んでみるとよくわかりますね。
上記の文章を並べてみましょう。

  1. 今日は雨が降るから(今天会下雨的)、傘を持って行ってね。
  2. もう雨が降るから(要下雨了)、早く洗濯物を取り込んで。

明らかに似ています。
似ているのに中国語では文章の構成が違います。だから理解しにくいです。

両者の違いは単純に「今日中に起きること」なのか「これからすぐに起きる」ことなのか、ということが感じ取れます。

ですが、そもそもとして『会』『要』には似ているところがないどころか、初級のうちには未来に対する文章としては勉強しません。『会』は日本語で言うところの「~できる」に対応する単語して学習し、『要』は「~が欲しい」や「~したい」という文章に対応する単語として習得します。

未来に対する言及がないどころか、『会』と『要』は全く意味が違うものとして勉強します。徐々に複雑な文章を学習するに従い、『会』と『要』を使って日本語訳上で似てるような文章に出会います。このあたりで日本人としては混乱するのだと思います。少なくとも僕は混乱しました。

「これから雨が降る」ということと、「今日は雨が降る」というニュアンスの表現を日本語が文法的に言い分けていないことが混乱の原因だと認識しています。

「会…的」の文法的な説明

『会』には「(習得していて)~できる」という意味が強く印象に残ります。また『要』は「要求する」という意味を初めに学習することが多いです。

しかし『会』と『要』は未来に対して言及する時にも使われていることを後々学習するので混乱してしまいます。

『会』について辞書ではどう説明しているのか

Weblioの中国語辞書を見ると『会』を副詞としても解説されています。

[副詞](起こりうべきことを予測して)はずである,…であろう.◆(1)単独で質問に対する答えとなることができ,否定には‘不会’を用いる(2)多く将来の必然性を予測するが,過去・現在のことに用いることもでき,時に文末に‘的’を伴う.⇒不会 bùhuì ,不会不… bùhuì bù ….

出展:中国語辞書 – Weblio日中中日辞典より

中国語では「会」を『将来に対する強い可能性』「~はず、~に決まっている、~だろう、~はずだから」についての表現にも使っています。

さらにこれが、副詞というところがわかりづらいですね。

副詞というのは助詞でも動詞でも助動詞でもないです。

『会』は将来に対しての必然性を言う場合には副詞です。また、「(習得していて)~できる」と言う場合には助動詞です。

『会』は副詞の場合には「才,还,一共,在,都,也」これらの単語と同じ分類なわけです。

やっかいですね…
助詞と動詞と助動詞と副詞。中国語におけるこれらの違い、説明できますか?今回は「動詞(~できる)の」と今回説明する「副詞(将来に対する強い可能性)のの違いもを意識せざるを得ません。

動詞はきちんと意識できたとしても、助動詞と副詞をどう分けるかと言われてもわからないかもしれません。ですから、少し副詞と助動詞について説明します。

副詞と助動詞の違い

中国語において品詞を分けるのはナンセンスだという説があります。これは有名な話です。ですから、中国語で品詞を語るときは注意が必要です。今回は僕の知っていることでもっともらしいと思ったことをお話しします。

副詞と助動詞を分けるとしたら、副詞は「才,还,一共,在,都,也」助動詞は「要,想,愿意,敢,会,能,可以,得, 应该」などです。

助動詞はその名の通り、動詞を助けています。副詞はサブ的な存在と言えます。副詞は助動詞をも修飾することができます。副詞と助動詞は共存できますので、あえて分けられていると言えますね。

ここまでで以下の文章が成り立つということを説明しました。

A: 你男友真的会来吗?
B: 他一定会来的。
A: あなたの彼氏は本当に来るの?
B: 絶対来るから。

簡単に言ってしまえば副詞というのは主語と述語(助動詞や動詞、形容詞)に挟み込む品詞です。副詞の次にすぐ助動詞+動詞か動詞または形容詞です。

これじゃ、文法解説でしかないですね、僕のこのブログのタイトルと矛盾してしまうので、やはり感覚を研ぎ澄ませましょう

感覚的に”会”を理解する

話を”会”の話に戻します。

「(習得していて)~できる」と「未来への言及」の漢字と発音は同じ『会』です。このことからなんらかの関係性があるみなして、意味を統一させて考える方が自然です。

『会』という漢字そのものの成り立ちが土器と蓋が上手く合う様子から生まれた象形文字といわれています。

hui_kanji
象形文字です。「米などを蒸す為の土器(こしき)に蓋(ふた)をした」象形

から土器と蓋(ふた)が、うまく「あう」を意味する「会」という漢字が

成り立ちました。

出展:漢字/漢和/語源辞典より

先ほど引用したWeblioによると「過去・現在のことに用いることもでき…」とあります。このことから、「近い将来の強い可能性」「(習得していて)~できる」というのは「将来予測がぴったり合致する」と「今(習得していて)予測が合致した結果できると言える」というように、なんとなくですが意味が近いような気が僕はしてるんです。

しかし、

中国人から言わせると、「~できる」の「会」と、「~から、~はずだから」の「会~的」は全く別物で同じ何かを感じさせるものではないと言うのです、

つまり、「不会的」という表現が出た場合には、「~できない」というニュアンスは微塵もないということです。

以下の文章を見てみましょう

「会~的」の回答について

A:明天是小明的生日,你会去参加他的生日派对吗
B:我会去的 or 我不会去的

Bさんの答えには単純に未来起きる予測ではなく「行く」or「行かない」というように未来を選択する意思が現れています。「我不会去的」は「行けない」という意味は少しもなく。「行かない」という意思を表しています。

しかし、「你会去参加他的生日派对吗」の答えとして「我会去的」はまだいいとしても、「我不会去的」は違和感があります。

日本語で考えても明らかに変です。

[中国語]
A:你会去参加他的生日派对吗
B:我不会去的

[日本語]
A:彼の誕生日パーティに行く?
B:行かないから。

「行かないから」って変ですよね。なんで怒ってるの?ってなりませんか?

行かないことを強調してしまいます。

怒っている言葉ではないですが、文脈的に怒っているように聞こえてしまう変な文章になってしまいます。怒ってるならそれでもいいですけどね。

だから、「行かない」とか「行くはずない」とか「行きたくない」などの回答が自然ですよね。「行かない」という返事は違和感があります。「你会去参加他的生日派对吗」に対して「会~的」で答えるべきじゃないということなのです。

以下に「你会去参加他的生日派对吗」に対する否定の解答例を示します。

你会去参加他的生日派对吗」に対する否定の解答例

1.我怎么可能会去(行くはずがないだろ)
2.明天我有事,可能去不了(用事があるから行けないかも)
3.我不想去(行きたくない)
4.他怎么可能会让我去参加(行けるはずない【彼が私を参加させない】)

でも、「我不会~的」 で回答しても自然な場合があります。それは日本語で考えても同じことなので、日本語で考えて自然だと思う文章は自然なのです。

例えば、
【日本語】
A:あなたは浮気する?
B:浮気しないよ、安心して

【中国語】
A:你会出轨吗?
B:我不会出轨的,你放心吧。

会…的の例文

それでは例文を見ていきましょう

会…的の例文

他一定会来的
彼は必ず来る

你会睡眠不足的
あなたは睡眠不足になる

你会忘记的
あなたは忘れる

我会加油的
頑張ります

ある中国人の話では「会…的」構文の翻訳は「…から」とか「…だから」という風な感覚にめちゃくちゃ近いと言っていました。「他一定会来的」を「彼は必ず来るから」と訳せると言っているのです。日本語だと若干の違和感がありますが、意味的にはこちらの方が近いという主張です。

確かに僕もそう思います。めちゃくちゃ近いと思います。「…から」とか「…だから」という風な感覚にめちゃくちゃ近いということをよくよく考えてみてください。かなり、感覚的に”会”を理解できるはずです。

万里の長城
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「要…了」について詳しく

ではWeblio中国語辞典より抜粋です。

結局何が言いたいかというと「要…了」も実はかなり「会…的」と近い意味になっています。

[助動詞] (多く前に‘就’‘快’‘眼看’などを,文末にを伴い,動作が近い将来に起こることを示し)する,(今にも)…しようとしている.

出展:中国語辞書 – Weblio日中中日辞典より

Weblioを見てほしいのですが、”要”は非常にたくさんの意味に分かれています。覚えていたら何か月もかかりそうです。しかも助動詞ということです。

「~しようとる」とあるように、これからそれを起こすという意味です。「会…的」と本当によく似ていますよね。

我要去睡觉了
もう寝ます。

「要…了」の場合はその出来事がこれからすぐに起きる場合に使います。「もうすぐ起きる感」が大事です。もうすぐというものはその出来事によってとても相対的なものですよね。たとえば

「もうすぐ卒業する(あと1カ月~10カ月程)」
「もうすぐご飯を食べに行きます。(10分から30分以内)」
「もうすぐ彼が来ます(一時間以内)」

等々、「もうすぐ」には話者の感覚とその出来事の一般的(常識的)な時間感覚が適用されます。

以下の文章はちょっと例外的というか、さらに混乱してしまう場合は無視してかまいません。

你再吃这么多零食的话就要发胖了!(そんなにお菓子食べてたらすぐに太っちゃうよ!)
你再吃这么多零食的话会发胖的!(そんなにお菓子を食べてたら太るよ!)

ほとんど同じ意味の文章に見えます。
「要…了」はもうすぐという時間感覚がニュアンスとして存在するのに対し、「会~的」の文章には『将来への強い予想』のニュアンスがあります。

「要…了」の例文を見てみましょう

結局は例文を読んで慣れていくのが近道だと思います。”要”という単語も意味がたくさんあって文法的に細かく分類されています。ですから、それを一つ一つ覚えるのではなく、感覚をつかんでいきましょう。

今回”要…了”の中でも”~になっちゃた、~しちゃいそう”というニュアンスの強い文章になります。”会…的”の文章と比較しながら見ていくといいと思います。”要…了”の場合は了があるのですでに起こったことと解釈するべきなのでそのあたりも意識しながら理解する方が、中国人的感覚を養いやすいです。

「要…了」の例文

我要去睡觉了
もう寝ます。

我要迟到了
遅れちゃう。

我要高中毕业了
(まもなく)高校を卒業します

我快要去上学了
もう学校に行かなきゃ。

まとめ

見てきたように「会…的」と「要…了」は日本語的感覚では使い分けにくい意味が近い言葉になります。ですから、こうして日本人的感覚では同じニュアンスだとしても中国人としては違うとらえ方をしているので、そのとらえ方を掴むためにたくさんの例文を読んで感覚に刷り込んでいくと早く覚えられると思います。

中国語を覚えたい方

単語をすこしづつでも覚えるのが良いと思います。あとは雰囲気を掴むためにドラマをみてセリフを真似してみたり。

私も自分の記事を見直したり、暗記したり、シャドウイングしたり、中国のドラマをみたりして少しづつ勉強しています。

 

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